先月,文芸春秋の記者から取材された.5月号の“新指標が教える「優良企業」”のためである.
電車の中吊広告では“本当の「優良企業」”と過激な宣伝になっているが,
よくあることである.文芸春秋が私を取材してPRISMを記事掲載したのは,
昨年9月号の「文芸春秋」掲載論文を,私が批判してきたこととは,もちろん関係がない.
文芸春秋のような大衆雑誌に「共分散構造分析」という専門的な
統計学用語が登場することは慶賀すべきであるとしておこう.
記者には『事例集』(北大路書房)を買うように薦めた.
PRISMに共分散構造分析を応用するように提案し共同開発して下さったのは
豊田秀樹先生である.
4月発売の5月号の内容は,ジャーナリスティックには季節モノであり,
自民の経済対策発表・政府のデフレ宣言を受けた特集と,
恒例の「教科書問題」である.就職シーズンともからめている.
学生の企業への就職についてはコメントしたいことがないわけではないが,
小生は企業では面接官でもあり,その話は教室での雑談にとっておこう.
学生諸君,人生は普通に生きようと思っても必ず逸脱してしまう.
普通に大学を卒業し,普通に就職し,普通に老いていくことは偉業である.
そうありたいと願っても普通にいかないのだ.
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