文学と数学は,哲学と数学よりも直交性が高いかもしれない. しかし,文学部で数学の必要性を感じた諸君. 以下のような本 が出た.

小野寺孝義・狩野裕(2003)文科系の学生のための数学入門1.ナカニシヤ出版

小野寺孝義・狩野裕(2003)文科系の学生のための数学入門2.ナカニシヤ出版

著者らは(岩崎先生を除いて)文系学部で統計学を教えている先生方である.別に意味はないが(岩崎先生を除いて)関西人である.狩野先生は「大阪生まれ」と書かず「中河内生まれ」と書いて,なにかにこだわった.ドクターKは無論.この著者らであれば,いい本に違いない.足立先生は文学部出身!. 岩崎先生はとても勉強家なので,デキナイ人の気持ちは理解できないかというと,そうでもない. 微分と積分の章を担当で「∂y / ∂x1」は「ラウンド・ワイ・ラウンド・エックス」と読む なんて,書きそうも無いから編者の編集かな,でも書いたのかもしれないな,などと想像. 山本先生は地学の専門で,かつSPSSの教祖と聞いたことがある.

諸君の能力で,学部で必要な数学を理解できないことはない. これまで契機がなかっただけである.しかも諸君は若い.諸君には時間がある. 諸君には体力がある.俺がやろうと思って成し遂げることのできないことなど何もない, と思える直接性がある.うらやましい.だから諸君,数学を学ぼう.

ただ数学を学ぶためだけにひとつの暑い夏を過ごしてしまっても, 生涯になにも後悔することはない. そんな夏さえ過ごしたことのない青春の方が,悔やしい.せつない.やるせない. 生涯に何度か「脇目もふらず」 何かすることがある.とても美しい.はたから見るとほれてしまうほど美しい姿だ.