昨年(2000年)は,記者とは逆の立場になって,いくつかインタビュー取材を受けた.
ひとつは雑誌「日経バイト」12月号である.
取材される立場としては,メモをとられると話しにくい.
原稿を読むと「自分で書いた方が・・・」という気持ちがわくが,
しゃべるだけしゃべって,あとはライターがまとめてくれるのは楽でもある.
そういえば以前,「経済広報」のインタビューもそうであった.
某経営者向けの雑誌の取材では,元関係者というやりにくさであった.
それにしても雑誌記者の半分は女性であった.
もう1つのインタビューは,ホテルの一室でセットつき.
カメラマンからバシャバシャとシャッターをきられながらインタビュアーに話すのである.
これも話しにくい.掲載されたかどうか確認していない.
掲載誌を送って来ないしボツの可能性もある.
本のインタビュー取材もあった.
大橋(2000)『静脈系社会の設計−21世紀の新パラダイム−』有斐閣.
私が書いた論文を引用したいと,電話で呼び出され浅草まで行った.
取材というより,行間から背景までたっぷり説明した感じである.
それにしても大橋氏はエネルギッシュである.
ああでなければ何冊も本は書けないのだろうと思った.
講演も多かった.学会発表も含め6本やった.やり過ぎである.ネタが重なってしまう.
- 5/15:SPSS DataMining Day.「消費者データをもとにした売上予測モデルと購買構造の探索」
- 8/31:SAS User's Group Japan.「POSデータに対するデータマイニング」
- 10/7:日本行動計量学会.「確認的3因子多母集団モデルによる企業イメージの記述」
- 10/31:日中統計シンポジウム.「POS情報を利用したデータマイニング事例」
- 11/7:流通経済研究所:マーケティング・フロンティア・セミナー.「POSデータを利用した売上予測
」
- 12/9:日本分類学会研究報告会.「ハイブリッドモデリングのPOSデータへの適用」
もっと多くの発表をする人もいるが,私にとっては「仕事の合間にやること」だから時間はきつい.ほぼ全部に関して締切を守れなかった.印刷屋に入れる日のギリギリまで書かなかった.この他にも,共著の原稿があって(朝倉書店),それはもう遅れるとか,そんなレベルの話ではなかったし・・・.
「今年はしゃべらない」方針をたてたのに,既に日科技研で講演し(1月),雑誌にも1つ原稿を書いた(2月).IMPSプレセミナーもやってしまった(3月).取材も「文芸春秋」から1つ受けた(3月).さらに何かのシンポの約束をしたような気がする・・・.そんなに引き受けておきながら,論文にも著書にも結実しないようではいけない.
まったく発表しないのは良くない.何もやっていないようなものである.しっかりと勉強したものを,せいぜい年に2〜3回くらいしゃべる,というのが最適水準だな.同じようなネタを使いまわすのは,さすがに罪悪感にさいなまれる.今年の学会には発表するものが無い.選挙があるから仕方ないが,だんだん体力が落ちてきたような気がする.視力も落ちてきたような気がする.小さな字が見にくい,眼鏡が合わなくなっているのかも知れない,時間が出来たら眼科に行きたいし,人間ドックにも行きたい,しかし「老眼」の宣告は受けたくない.
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